緋色のサファイア第23話

まえがき

ちょっと、いやかなり間が空きましたがいつも通りなので何も気にしてません(^ཀ^)

前回に引き続き、無茶苦茶な突撃ミッションのお話です(^ཀ^)

ええですねぇ、強襲するの、、、

私も職場のお偉いさんを強襲して制圧したいですw

本文

 薄くか細い煙はすぐに掻き消え、ハルカの小型ミサイルが散らかった大空へと吸い込まれていった。数秒後、白い閃光が現れ、いくつかの飛び散る破片が敵のミサイルを撃墜したことを告げた。

「やりい!ハルカちゃんお見事!」

「な、何とか当たった……。早く目標に取り付こう」

空に飛び出した時には小さく見えた敵航空機にも随分と近づき、その不気味なほどの大きさに胸が締め付けられるような気分になっていた。その間にも対空ミサイルがいくつか飛んできていたが、流石に人体の大きさではレーダーで捉えにくいからか、全てかわすか、迎撃することができていた。

「よし、無事に近づけたね。ここまで近づけば撃って来られないだろうから、着陸、というか着空用意!気流の乱れに気をつけて」

巨大航空機には、恐らくは通常の航空機を収容するための広場のようなものがあった。そこをめがけて徐々に速度を合わせ、ゆっくりと二人は降り立った。

「やったー、無事に到着!まさにこれは2人で作り出した奇跡……」

「ほんと綱渡りだよ……。なんでそんなに楽しそうなの……」

2人はジェットパックを下ろし、司令部に無事到達の無線を入れる。すぐに無人機は辺りの空から撤収し、空は静かになった。

「さて、ジェットパックは帰りも使うからこの辺の隙間に隠しておこう。燃料あまり残ってないけど、内臓パラシュートさえ使えれば良いからね。」

「で、ここからどうするの?」

エリックは辺りを見回し、壁にあるシャッターを見つめた。

「ハルカちゃん、どうせ僕らの強襲はバレてるだろうから派手に行こう。あのシャッター吹っ飛ばせる?」

「できるけど……そんなに派手にやって大丈夫かな?」

ハルカは戸惑いながらも、カプセル型のポップなミサイルを展開し、少し離れたシャッターに投げつけた。1秒も経たないうちにミサイルが着弾し、シャッターだったものがティッシュのように宙を舞った。

「相変わらずの威力だね……。さ、中に突撃しよう!その辺の物手当たり次第に壊さないようにね」

「そ、そんな頭悪いことしないよー!」

「……なんだか不気味なほど静かだねぇ」

巨大航空機内部に潜入した二人の周りには、それほど煩くもない機械の音だけが響く。

「で、かなり広いけど……どこ行けばいいの?」

「そこの壁の画面から侵入して、回路の位置から機内の地図を作るよ。ちょっと時間かかるから、ハルカちゃんはあたりを警戒しててね」

「はぁーい」

エリックは壁のカードリーダーのような小さな画面のフレームを外し、指を突っ込んだ。おしゃべりなエリックが静かになり、辺りはさらに不気味な空間に包まれる。10分ほど経った頃、少し高い機械音が僅かにハルカの耳に届いた。

「ん……?何か来る?」

数秒後、その音は次第に大きくなり、通路の奥からラジコンのような小さな車が顔を出した。しばらくその機械と見つめ合っていたが、突然その車は大きな破裂音とともにピカリと白い閃光を放ち、ハルカは体に熱い衝撃を感じた。

「いったーい!もー、いきなり撃つなんて!」

すぐさまハルカはその車に迫り、途中何度か被弾しながらも真上から殴りかかった。鈍い音とともにそのラジコンは潰れてしまった。

「エリックもう少しかかりそう?って、今集中してるから聞こえないか……」

その後も数台の同じようなラジコンが現れ、そのたびにハルカは一台ずつ潰していった。

「よし!大体分かったよ!あれ、ハルカちゃんなんでそんなにボロボロなの?」

「さっきからそのラジコンが撃ってきてたんだよ……。痛かった……」

通路には数台分の残骸が積もり、ハルカの服はところどころ破れてしまっていた。それでも体は至って無傷である。

「それは待たせて悪かったねぇ……。後で服は買ってあげるよ。さ、内部構造は大体把握したから進もう!」

二人は残骸を踏みつぶし、奥へと急いだ。

「で、どこ行くのー?」

「奥の方にコンピュータが集まっているところがあるんだ。指令室かもしれないから、まずはここを目指そう。」

途中、時折飛び出してくるラジコンカーを蹴飛ばし、ドアを爆破しながら二人は奥へと進んだ。しばらく進むと、ひときわ頑丈な扉が二人の行く手を阻んだ。

「コレはなかなか重厚な扉だねぇ……。ハルカちゃん、いけそう?」

「できるけど、爆破すると周りの方が吹き飛びそう……。見たところ鉄だし、酸性酸化剤で溶かせないかな?」

ハルカが手を当てると、鉄の扉が泡を吹きだしながら徐々にへこんでいった。

「おお……これはすごい。ハルカちゃん何でもできるんだね……」

数分後にはかなりの深さ、そして大きさの穴が開いていた。

「うへぇ、手が鉄臭い……。あとはここを爆破したら完成―!」

薄くなった部分に爆薬を詰めて発破させると、分厚かった鉄の扉は脆くも吹き飛んだ。すぐに中からはいくつもの銃弾が飛んできたが、エリックが電撃を内部に浴びせるとすぐに静かになった。

「やっと人に会えたよ。で、この大きな飛行機の目的と秘密を教えてくれるかい?あっ、ハルカちゃんこの辺の人は殺さないでね」

エリックはハルカが暴れないか気に留めつつも、そのあたりに転がる敵兵の一人を掴み、尋問する。

「キミ、何か知ってる?この飛行機に攻撃聞かない理由」

「自分は知らない!というかあんな中乗り込んでくるとか無茶苦茶すぎるだろ!」

「残念……。司令官的な人いないの?それともコンピュータに侵入する方が速いかな?」

エリックが辺りを見回していると、ハルカが何かを見つけたのか、大声で叫んだ。

「エリックー!この人なんだか偉そうだよ?まだ喋れると思う」

ハルカが敵兵の胸倉を掴みながらエリックを呼ぶ。その敵兵の顔は真っ赤に膨れ上がっていた。

「ハルカちゃんそいつ殴ったでしょ……。で、キミは何か知っているのかい?」

「お、お前らに話すことなど何もない!」

「そっか……何かキミ、司令官っぽいんだけどなぁ……。じゃ勝手に探すから良いよ。ちょっとハッキングするから、ハルカちゃんそいつで遊んどいてよ」

エリックは辺りのコンピュータの端子に触れ、中のデータを読み込み始める。ヒマになったハルカは偉そうな男を床に叩きつけて問い詰める。

「あたしの服どうしてくれるのよ!撃たれてボロボロなんだけど?!」

「お前らが侵入するからだろ!」

「いや街を爆撃するからじゃん!」

二人が騒いでいる間に、電撃の痺れから回復しつつある敵兵が数人立ち上がり、ハルカに銃を向ける。

「あー!また服が破れちゃう!早く大人しくさせてよ」

ハルカがその男を蹴ると偶然股間に命中してしまい、彼は泡を吹きながら気を失った。

「よし!ここからそう遠くないところに何か生き物を育ててるような、大きな水槽がある!管理マニュアルみたいなのもあったよ。これは不自然すぎるし、行ってみよう。ん?ハルカちゃんそいつ殺しちゃった?」

「いや、間違えて急所蹴っちゃったの……かわいそうに……」

「うわぁ……」

敵兵をなぎ倒し、相変わらず突然出てきては撃ってくるラジコンカーを蹴飛ばしながら進むと、突如、二人は明るい空間に出た。空調が効き、清潔感にあふれていた。

「なんか居心地良いねー。走りっぱなしだし、ちょっと休憩しない?」

「いや、もう少しだ。このまま突撃しよう」

何度目であろうか、ハルカが扉を吹き飛ばすと巨大なガラス水槽が姿を現した。その部屋は薄暗く、不気味な雰囲気を漂わせていた。

「これ……か……」

「うわぁ……何これエリック?」

水槽の中には、薄いピンク色をした大きな肉片のようなものが液体に沈んでいた。少しだけ赤みがかった液体の底からは泡が沸き上がり、中を循環させているようだった。

「多分……コレがこの巨大航空機の秘密なんだと思う……。何て大きさだ」

その不気味な物体に二人は息をのみ、呆然としてしまった。

あとがき

違うんですよw

サボってたわけではないんですよw

いや、サボってました……。

だって生活が忙しくt

次は1か月以ないにあげられるようにがんばります!

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2025年6月29日