緋色のサファイア第19話

まえがき

 

何とか月2くらいは更新したいと思ってるんですよw

今回も頑張っていきましょうw

 

それにしても、前回から登場している大きな飛行機、良いですよね〜(^ཀ^)

そう、、!大きいは正義、、、!

うふふ、、、♡

 

 

 

前回のあらすじ

 

ハルカたちがしばしの休息を取っている間、政府領の惑星に所属不明の巨大航空機が接近する。しばらく様子を見ていた政府軍戦闘機であるが、警告を無視して接近する巨大航空機についに攻撃を始める。多数のミサイルが命中したが、巨大航空機は何事もなかったかのように飛行していた。ついに巨大航空機は惑星の防衛システム識別圏内に侵入し、激しいレーザー攻撃を受けるのであった。

 

 

 

「頑張れ!頑張るんだ税金!!」

「隊長、それあんまり言わない方が良いですよ……」

「そうですよ、バレたら一部界隈がブチギレますって……」

部下がエリックのおふざけに苦言を呈する。防衛衛星が砲身の過熱を嫌ってか、レーザー光線が細くなってきた。パイロットたちは戦闘機のセンサーからの画像を少しドキドキしながら見つめた。

「これマジですか…?」

「おっと…まさかの…」

大型航空機はミサイルを被弾した時と全く変わらず、悠々と飛行していた。戦闘機部隊は焦りを隠せなくなってきていた。

「ふーむ、ミサイルが効かなかったのは単にミサイルが撃墜されてるだけかと思ったけど…。それに衛星からレーザー攻撃を受けるなんて想定できるだろうし、そこまで防御力に自信があるのか……?」

エリックが考えを巡らせるが、一人で考えても答えは出るはずがなかった。他の隊員たちも首をかしげる。その間にも、巨大航空機はどんどんコボルへと近づいていく。戦闘機部隊が困り果てていると、司令部から無線が入った。

「こちらコボル指令、近隣の政府軍機へ。映像を解析した結果、ミサイルは問題なく着弾していた。敵機体表面に到達する前に爆発してはいない。着弾時に敵機体は振動しており、全く影響がないわけではないようだ。」

わけのわからない司令部からの情報に、戦闘機部隊の間には動揺が広がる。

「しかしこのままだと大気圏にまで来られて何されるか分からん。全機、無茶はせずに情報収集に当たれ。」

そう言い放ち、司令部からの通信が途切れる。戦闘機部隊の動揺を察したエリックが指示を出す。

「巨大航空機が何か無線信号を出していないか傍受を試みよ!あとドローンを搭載している機はすぐに射出して接近させ、可能な限り写真撮影を頼む」

ふだんはふざけているエリックの冷静な指示に、思わずパイロットたちは背筋を伸ばした。

「もしかして……。考えたくはないが……いやしかし……」

エリックは得られたわずかな情報から、ある考えに辿り着きつつあった。

 

 

―惑星フェロナ、ハルカら一行―

「ねぇ、まっすぐ進むだけなの退屈じゃない?」

「いや戦闘機なんて案外そんなもんだぞ?」

「えー、やっぱ私が操縦……」

「ダメー」

無茶な操縦で事故を起こされては困ると、ハルカはアシュリーの後部座席に座らされていた。訓練用の複座型機が偶然あったのは幸運だったと皆が思っていた。

「退避のはずが、状況がヤバくなったら支援に行かされるかもって……。人使い荒いですねー」

「ミア、それも仕事だ。ハルカは妙に運が悪いから、実際そうなりそうで怖いよ」

「ん?呼んだ?」

「……何でもない」

アシュリーらは、数機の戦闘機と共に、コボルからの支援要請に備えて転送装置の近くを飛んでいた。空間を曲げることで数万光年離れた場所へもたった数分で物を移動させられる優れものだ。少々大型であるのが難点だが。

「こちらコボル司令部。ヤバイ大気圏に突っ込まれそうだ!支援を頼む!」

「あーあ、言わんこっちゃない…。少佐がいらん事言うからですよ。私は待機で良いですか?」

「給料下がってもええんか?」

「やややややっぱり私も行きます!あー任務楽しい!」

嫌がるミアを連れ、転送装置に接近する。強い光が機体を包み、距離が近いこともあってコボル周辺へとあっという間に転送された。

 

「こちらコボル指令部!巨大航空機が大気圏内に侵入!このままだと俺らクビやん!誰か何とかしてくれ!うわ爆弾落としてるぅぅううう!避難終わってるよなあの街!」

コボルに着くなり、混乱した指揮官の無駄な無線を拾う。ついに巨大航空機がコボルを爆撃し始めたらしい。大惨事である。

「やぁやぁ諸君、待っていたよ!」

「うわっ、この声は…」

転送されてきたアシュリー機の中を聞き覚えのある陽気な声が満たしていく。

「はっはっは!さぁ一緒に戦おう!」

アシュリーらの戦闘機の横に、エリック機が陣取る。

「ハルカちゃんいるんだろう?ちょっと頼みたいことがあるんだ。今から送る座標にコッソリ着陸してくれるかい?」

「いるよー!エリック久しぶりー」

「何だって言うんだ?」

「ちょっと極秘でね。大丈夫司令にはちゃんと言ってあるから!」

「ほんとかよ…」

アシュリーらは指定された座標に渋々と機首を向け、青い大地へと降り立って行った。

 

「で、ここからどうするんだ……?」

まだ無事な市街地のはずれへと着陸したアシュリーらには全く支持もなにも届かず、待機する羽目になった。しばらくして、エリックから通信が届く。

「やぁやぁ諸君、遅くなってすまないね!アシュリー君たちはハルカちゃんを地上に降ろしてそのまま離陸してくれ!」

「ちょっとー?!私だけ置いていくの?!」

「すまない、ワケは後で説明するよ!もうすぐブレイズも投下しておくから!」

ハルカの叫びは適当にスルーされ、エリックからの無線は切れてしまった。

「どういうことか分らんが何か考えがあるんだろう、頑張ってこい!ほら、無線機をプレゼントだ」

「よく分かんないですがきっとうまくいきますよ!頑張ってください!」

「わ、わかったよぉー……」

渋々、ハルカは機体を降り、無線機を耳につけた。最近、扱いが適当になってきた気がしていた。

「おーい、久々やなワレェ!」

しばらく待っていると、上空から聞き覚えのある雑なセリフが降ってきた。

「さぁーて、いっちょやるぞぉー!準備は良いな?!」

「まって、何をするの?!」

「え、なんも聞いてないんか?」

なんとも微妙な空気が流れる。乾燥した涼しい風が、二人の間をさわやかに駆け抜ける。

「ほんとにお前は……。せっかく色々訓練してやったのに……」

「わっ、私のせいじゃないもん!」

「ったく……。今から巨大航空機がそこの街を爆撃しに来るから、お前のミサイルをアイツにブチ当てるんや。万が一、この辺に爆弾落ちてきても俺が迎撃するから大丈夫や!」

とんでもないことをサラっと言うものである。無茶な任務に、ハルカは開いた口がふさがらなかった。

「そそそそんな事したら死んじゃうよ?!それに絶対一発じゃ落とせないよ?!しかもあの街見捨てるの?!」

「避難済みやし大丈夫や!俺らなら被弾しても吹っ飛ぶだけで死にはせん!落とせなくても何発か当てたらええらしいで?ミサイル5キロくらいは飛ぶやろ?」

「そうだけど痛いじゃん……。でもこのまま放ってもおけないし、やるしかないかー……」

ハルカは覚悟を決め、鼻歌を歌うブレイズをよそに展開したミサイルをぐっと握りしめた。不気味な黒い影が、こちらをのぞき込むかのようにゆっくりと近づいてきていた。

 

 

 

 

あとがき

生きてると、この話みたいなマジでどうすんのコレ?って思えるくらいの強大な困難が襲ってくることありますよね笑

でも、そういうのって案外何とかなるものです( ◜ ཀ ◝)

私は小説の話進めるたびに、次の話どうしたらええんや、、、って思ってるのですが、案外続いていますw

これからもどうにか進めていくので、よろしくお願い申し上げます(^ཀ^)

 

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2024年9月9日