緋色のサファイア第14話

まえがき

今回は絵に力入れすぎて遅くなりましたw 絵とか要らねって思われるかもしれませんが私が描きたいので仕方ないですね(^ཀ^) 今回はバトルシーンです。楽しんでってください(^ཀ^)

 

前回のあらすじ

敵地から脱出後、惑星ホスファスの基地に救助されていたハルカはしばらくのんびり過ごしていた。しかしダルク軍に居場所を特定されかねず、別の基地へと移動することに。輸送機で移動中、近くの惑星アルムからダルク軍の攻撃を受けていると支援要請が入る。一般兵では太刀打ちできないキョウカがいるとの情報もあり、ハルカ達は救援に向かう。

 

 

誤って輸送機上でパラシュートを開いたハルカにアシュリーたちが追いついた。

「もー、ちゃんと教えてよー!」

「少し降下してから開くって言ったぞ。ま、面白かったから良いんじゃないか。」

ほかの兵士たちもゲラゲラ笑っている。そういえばミアがやたら静かである。

「スチュワート少尉、生きてるか?」

「あれ?スチュワートって誰だっけ?」

少し高度が高いところには、ミアが信じられないほど干からびた表情をしながら降下していた。

「私の…ファミリーネームです…。っていうか知らなかったんですかハルカさん…。」

そう言えば以前アシュリーがそう呼んでいた気がする。最近はミアと呼んでいるようだ。

 

しばらくして、全員無事に着地した。高度の高い位置からパラシュートを開いたため少し時間がかかった。

「よし!全員いるな!これから方位260に4km移動する!味方と合流し、ハルカがキョウカと敵全員を追い払う!俺たちは適当に見物していれば良い!」

「ちょっとー!みんなもちゃんと仕事してよー!」

一行は岩場に身を隠しながら移動する。

 

「そういえば、ここって重要な拠点なの?」

「そうですね、金属資源が豊富な惑星なんですよ。敵は技術があっても資源はそんなに無いみたいで…。」

いつの間にかミアが元気を取り戻していた。確かに、森が茂っているところもあるが切り開かれたような場所も多い。巨大な機械類も置かれている。しばらく歩いて移動していると、徐々に味方の基地が見えてきた。歩いてきた方角とは反対側から攻撃を受けているようだ。

「見えてきたな。現在、基地の西、およそ3キロの地点が主な戦線との事だ。キョウカが居るのもあって味方が押されている。味方から位置情報が送られてきているからコッソリと接近し、ハルカが頑張って奇襲する。そこまで見つからないように誘導するのが俺たちの任務だ。あとは見てるだけでおk」

「ラジャー!見物ならお任せください!」

ミアがやたらと元気に返答する。

「ぐぬぬ、私がやるしかないか…。」

一方のハルカは不満そうである。全員が周囲を警戒しながら静かに戦線へと移動する。爆発音がより近づいてきた。砲弾、ミサイル、レーザー、その他諸々が飛び交い始めた。岩場を盾にして隠れつつ、キョウカの姿を探す。

「ひいいぃ、命がいくつあっても足りませんよぉ~!あっ、あれじゃないですか?」

ミアが紫色の煙を見つけた。わめきながらもきちんと仕事をしていたようだ。風に乗って変なにおいがしてきた。

「あー、やっぱり…。こっちが風下ですし、毒の成分が飛んできてますねぇ~。」

「ガスマスク装備!左の岩から回り込んで奇襲をかけよう!ハルカが!」

「さっきから強調しすぎ!突撃してくる!」

そう言うと、ハルカは回り込んでキョウカとの距離を詰めた。他の兵士はハルカの周囲に接近する敵兵を監視する。

「頼むぞ…。今のところ見つかってないっぽいな…。」

アシュリーもライフルを構え、周囲を警戒する。遠くに、敵が大きな武器を構えているのが見えた。その瞬間、何かが発射された。

「まずいっ、ハルカ爆発来るぞ!」

「え?うわっ」

ハルカからの通信が途絶える。ハルカは空中に吹っ飛ばされた。

「もー!まぁいっか、ちょっと痛いけどダメージは無いし、このまま突撃!」

ちょうど吹き飛ばされた方向に敵の総大将、キョウカの姿が見えた。ハルカがミサイルを展開し、空中から発射する。

「おっと…。そっちから来てくれたのね。」

キョウカが攻撃をかわし、ハルカと対峙する。間髪入れずにハルカがガンマナイフを展開し、斬りかかる。キョウカも毒の鞭で迎え撃つ。

「前会ったときはやらせてくれなかったから、嬉しいわ。」

「あーもう!なんか余裕なのムカツクー!」

そこからは、二人の時間だった。ハルカはキョウカの不規則な鞭の動きに翻弄されつつも、ミサイルとナイフを駆使して戦う。

「強くなったわね。お姉さんハッピーよ。」

「ハァ、ハァ…。さっきから!うる!さい!」

 

 

 

アシュリー達は、ハルカとキョウカの戦闘を眺めつつ味方と連絡を取っていた。

「あー、アルム北部第3基地守備隊の司令官、聞こえるか。特殊作戦群のアシュリーだ。今、ハルカがキョウカを足止めしている。だがそう長くは持たなさそうだ。今のうちに敵を押し戻せるか?」

「アシュリー少佐!話は聞いていた!支援に感謝する!こちらは司令官のマーフィ少将だ。諸君、聞いたな?毒は暫く来ない!反撃するぞ!」

ハルカの参戦からすぐ、味方が反転攻勢に出はじめた。

「よし、俺たちはハルカの様子を観測しつつ、周辺警戒!」

「ラジャー!ハルカさんがんばえ~!」

 

ハルカがキョウカと戦い始めて20分ほどが経過した。お互い有効打を与えられないまま時間が過ぎていく。

「なかなかしぶといわね…。こちらの軍が不利になってきたじゃない。」

「それはどうも!って言うかしんどいんだけど!」

二人とも、かなり消耗している。勝負がつくのも時間の問題かと思われた。

「そろそろ決めにかかるわ!」

キョウカが鞭を2本に増やし、猛攻を始める。

「わわっ、これはキツイかも…!」

余裕がないと見たハルカも、積極的な攻撃に出る。

「これでっ…!」

ナイフを投げつけ、キョウカがかわした先にミサイルを放つ。キョウカが鞭でミサイルをはじき落とす。その一瞬の隙に、ハルカが飛び込む。

「ぬおおおお!」

ガンマナイフの出力をできる限り上げ、一撃を叩き込む。その瞬間、ドスっという鈍い音とともに、二人を包む空気が止まる。

「そ、そんな…!」

戦いを観測していたミアがその光景に息をのんだ。ハルカの胴体に、キョウカのムチが1本貫通していたのだ。

「勝負あったわね。楽しかったわ。」

突然の静寂に散るように、ハルカの手からガンマナイフの光が消えた。

 

 

あとがき

あーあ、ハルカちゃんやられちゃいましたねぇ、、、 まぁ次の回にはちゃんと復活してくれるでしょうw そうじゃないとここで終わっちゃうのでとっても困ります笑 次回もお楽しみに~(^ཀ^)

 

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2024年1月21日